Googleアナリティクス カスタム指標と計算指標でページの読了率を計測する方法って?

 

GTMを使用する事で、ページのスクロール率をイベントトラッキングで簡単に取得できるようになりました。しかし、「50%が何件、75%が何件、その差分が何件だから50%で離脱したユーザーが何%で…って見ていくのはどうにも使いにくい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、カスタム指標と計算指標を使い、「ページ読了率」という新たな指標を作成する方法をご紹介します。

これによって、カスタムレポートでLIVRA内の記事の中でよく読まれている記事や途中で読むのをやめてしまっている記事が、割合表記で確認できるようになりました。

ページビューや滞在時間とは別に、ページのどこまでスクロールされているかを並べてみることができるので、記事作成者としても大変参考になるレポートとなりますので、今回設定した手順を紹介していきます。

 

スクロール件数をカスタム指標に取り込む

まず、イベントで取得しているスクロール率をカスタム指標に取り込みます。

カスタム変数のタイプにルックアップテーブルがあるので選択してください。
この時に、一番下までスクロールされた時の返り値の合計が100になるように設定します。(ここではScroll Scoreという名前で作成しています)
Scroll Scoreはヘッダーやフッターの画面占有領域に応じて、値は調整して結構です。

次に、このカスタム変数をGoogleアナリティクスタグでカスタム変数に取り込みます。
この作業によって、スクロールイベントの発火に応じた割合数値がカスタム指標に入ります。

 

計算指標でページ読了率に変換する

続いて、先ほど設定したScroll Scoreを読了率に変換していきます。

入力する計算式は以下の通りです。
{{Scroll Score}} / {{ページビュー数}} *0.01
単位は%を選択してください。

スクロールイベントを加算で積み重なったScroll Scoreを、ページビュー数で割ることによって、1ページビューあたりのスクロールイベントを割合に変換した指標として読了率としています。

これで、新しい指標「読了率」が取得できました。

ページ別に、よく読んでもらえているページや記事などを、ページビューや滞在時間以外にも判断できる基準になります。

母数の少ないABテスト等では、コンバージョンではなかなか判断ができないことも多く、読了率を判断基準に加えるとどちらがユーザーの興味を惹いたかを数値的に判断できるようになります。

イベント取得よりも汎用性の高い指標として活用の幅が広がりますので、是非取得してみてください。