メタバースにおけるIP Geolocation の役割

進化するインターネット

 1990年台初頭、日米でインターネット接続サービスが登場して以降インターネットは急速に普及しました。個人がウェブサイトを開くことで、(制限が入る場合があるが)自由に表現ができ、世界中に公開することができるようになりました。そして2022年になり、インターネットは新たな進化を遂げようとしています。その一翼を担っているのがメタバースです。

メタバース

 メタバースとは、ネットワーク上に構築された現実とは異なる3次元の仮想空間です。利用者は、アバターと呼ばれる自分の分身を通して、3次元仮想空間内での現実と異なるもう一つの生活を行うことができます。2次元の表現に限られたウェブサイトとは異なり、同じ3次元仮想空間の中で身振り手振りを使い自己表現をすることができます。また、仮想であるため、現実にあり得ないようなことも体験することもでき、そのリアクションなども細かくデータとして収集可能です。催しを行い、多くのデータを集めて新たな知見を得ようと様々な企業が参入し、今後の広がりが期待されています。

危険な一面も・・・

 期待が大きいメタバースですがプラス面ばかりではありません。インターネットをインフラとしているので、インターネットで今まで起こってきた、なりすまし、不正アクセス、フィッシングなどのすべての犯罪の温床となり得ます。メタバース上での暗号通貨やNFT(非代替性トークン)を用いた経済活動も始まっており、詐欺、盗難、マネーローンダリングなどの金融犯罪にも利用されるとみられています。さらに、国境のない3次元の仮想空間という特殊な面も持ち合わせているので、今までにない新たな犯罪も生み出していくでしょう。

IP Geolocationの役割

 このメタバースの犯罪の温床となりうる状況を一刻も早く改善しなければ、メタバースの広がりも限定的になり、様々な業界のビジネスチャンスが失われてしまいます。このような状況に対して、メタバース上の振る舞いをAIで分析し不正なユーザ判定を行うなど様々な対策が取り組まれていますが、不適切な行為を行うユーザの迅速な特定にはなかなか成果があげられていません。

 インターネットを利用する以上、どんなツールを利用する場合でもIPアドレスを利用します。もちろんメタバースもその類に漏れず、IPアドレスを利用しています。IP Geolocation Technology では、ユーザが利用しているIPアドレスから100以上の情報を取得することができます。その情報をもとにユーザの動きを様々な面から監査することで、不正検知に一定の効果があることは、金融業界、ゲーム業界などの数々の分野で不正検知のためにIPアドレスが利用されていることから証明されています。メタバースの業界でも一部では既に利用されていますし、確実に効果がある技術のため、現在利用されていないところでも必ず使われていきます。今までの発展してきた様々なインターネットサービスと同様にメタバースの発展にもIP Geolocation Technologyは確実に貢献しています。IP Geolocation Technologyはインターネット上で行われている活動全てに応用できる幅広い技術ですので、今後も活躍にご期待ください。