IPv6アドレスとは
「IPv4アドレスの枯渇」でも紹介した通り、IPv4アドレスが足りなくなるという問題が深刻化しています。この問題を根本的に解決するとされているのが、IPv6アドレスへの移行です。
IPv6アドレスは128ビット、つまり128桁の2進数からなります。IPアドレス数は2の128乗、約340澗(1澗は1兆×1兆×1兆)個という膨大な数になります。「地球上のチリやホコリにまでIPアドレスを割り当てられる」と例えられるほどの莫大な数を持つIPv6アドレスに移行することで、IPアドレスの不足という問題が解決されると考えられています。
IPv6アドレスの表記法
IPv6アドレスは、IPv4アドレスの4倍の長さを持ちます。そのため、IPv4のドットアドレス表記とは異なる、新しい表記方法が用意されています。
IPv6アドレスでは、16ビットごとに「:(コロン)」で区切り、16進数で表記します。
更に、IPv6アドレスには省略表記のルールが2つあります。
:と:の間をフィールドと呼びます。各フィールド中の先頭のゼロは省略できるというものです。ただし、「0000」の右端の「0」は残します。
次に、「0000」のフィールドが2つ以上続く場合、「::」と表記することができるというものです。省略できる場所が2箇所以上ある場合はどれを省略しても良いですが、一つのアドレス内では一箇所しか省略できません。
このように、全く同じIPアドレスであっても、省略表記によって何パターンもの表記方法があり、表記の揺らぎによってさまざまな問題が生まれていました。これに対し、2010年8月には、IPv6アドレスの推奨される表記方法についての規則も定められています。
まとめ
・IPv6アドレスは、128ビットの長さを持つ、新しいバージョンのIPアドレス。
・IPv6アドレスは約340澗という膨大な数となり、IPv4アドレスの枯渇問題を根本的に解決するとされる。
・IPv6アドレスの表記ルールにより表記の揺らぎが生まれるため、推奨される表記方法が定められている。