Inter-RIR IPv4アドレス移転って?

Inter-RIR IPv4アドレス移転とは

Inter-RIR IPv4アドレス移転とは、IPv4アドレス移転のうち、RIR(地域インターネットレジストリ)を越えたIPv4アドレス移転の事を指します。
現在、ARIN-APNIC間、JPNIC-APNIC間、APNICを経由することによってJPNIC-ARIN間でInter-RIR IPv4アドレス移転が可能となっています。

 

Inter-RIR IPv4アドレス移転のはじまり

2011年8月9日、APNICがInter-RIR IPv4アドレス移転についてのポリシーを初めて制定しました。しかし、この時点ではAPNIC以外にInter-RIR移転ポリシーを制定したRIRが存在しなかったため、実質的にInter-RIR移転は不可能でした。

Inter-RIR IPv4アドレス移転が可能になったのは約1年後の2012年7月31日。APNICのInter-RIR移転ポリシーを改訂に伴い、ARINが移転ポリシーを改訂し、ようやくInter-RIR IPv4アドレス移転が実現可能な状態になりました。

JPNICがInter-RIR IPv4アドレス移転ポリシーを定めたのはそこから更に1年ほど後の2013年6月3日です。JPNIC-APNIC間の移転が可能になり、JPNIC-APNIC-ARINという形でAPNICを間に挟むことで、もともとARIN管理下にあったIPv4アドレスをJPNIC管理下に移転することも可能になりました。

Inter-RIR IPv4アドレス移転のはじまり

 

Inter-RIR IPv4アドレス移転の可能性

IPv4アドレス枯渇対策としてIPv4アドレス移転が注目される一方、日本国内のIPv4アドレスを確保したいというニーズに対し、移転元となるIPv4アドレス所有組織は決して多いとは言えません。
一方、ARINの管理する北米地域には歴史的PIアドレスが最も多く存在するとみられており、IPv4アドレスの移転元として期待が高まっています。

 

まとめ

・Inter-RIR IPv4アドレス移転とは、RIRを越えたIPv4アドレス移転のこと。
・実質的にInte-RIR IPv4アドレス移転が可能になったのは2012年7月末。
・IPv4アドレスの移転元として、北米地域の歴史的PIアドレスに期待が高まっている。